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★『月光綺譚』より~流星群の夜

 椅子に凭れて窓の外に映る星を眺めながらウトウトとして、気がつくと時計は21:30を廻っていた。 もうこんな時間か 月の綺麗な夜だったので、何だかこのまま眠るのも惜しいと思い、僕は散歩に出る事にした。クローゼットから上衣を取り出して、靴を履いた時に振り返って時計を見ると10分過ぎていた。 そのまま外に出て、月明かりに照らされた舗道をいつもの四つ角の方へと歩いた。すると突然、目の前を一条の眩しい光がさ...

★『月光綺譚』より~長い夜

 満月の晩に、誰もいない細い路地を独りで歩いていると、僕の歩く前方に自分の影が細長く伸びているのが見える。辺りはやけにしいんと静まり返り、ただ靴音だけが夜に溶け込むように響いている。それだから僕はいつしか自分の影を追いかけるようにして歩いていた、間延びした空気の中を。それにしても、さっきからずっと気になっていることがある。確かに今夜は満月だが、この影は少し長過ぎるんじゃないだろうか......その...