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★『月光綺譚』より~星空のArpeggio

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 或る晩、モーターサイクルを駆って丘の上の天文台へと出かけたのだった。坂道を上って行くと成層圏を抜けて、そのまま星空まで届きそうな夜だったから。魔法瓶にローズティーを入れて、深夜のピクニック。此処からは全天の星座が見渡せる。天文台の梯子を傳って独りドーム型の天井に登り、持って来たローズティーを飲みながらお星様を見ていると、昔読んだ外国の物語にちょうどこんな場面があった事を思い出す。此処は今、ぼくだけの星なのだ。それが証拠に、空の上ばかりでなく眼下にも星空が拡がっている。街の灯が星の光のように瞬いていたのであった。それでもう何処までが地上で何処からが空なのか、一見して判らなくなるほどに。
――地上にも星空があったのだ
自分のいた街にこんなにも星の光が溢れていただなんて、僕はすっかり忘れてしまっていた。。。



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